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2018年12月10日 08時27分
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白髭 直樹

白髭 直樹
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映像制作からPR、プログラミングなど多岐にわたり活動。映像関係においてはNHK杯全国3位、コンテスト優勝など数多くの受賞歴。またITベンチャーに参画のほか、報道活動やイベントの運営なども行っている。
.kangaeru {display:none;} 前編はこちらから 「ゲームは「素晴らしい」未だに飽きないですね。」 - 第二週 -   新しいものをわかっていない親、ゲームに関する教育方針について聞く。 親がゲームのことをわかっていない。   ◆ゲームを排除するのは「もったいない」   ー親がゲームをシャットアウトしてしまうことがあるのですが、浜村さんから見てそれはどうでしょうか。 「親がゲームのことをよくわかっていないからだと思う。確かに時間をあまりにも限度を越して遊んでいるとしたら注意すべきだと思います。」 「でもそれはゲームに限らないもので、漫画の読みすぎやテレビの見過ぎ、スマホをいじっているのを含め『やりすぎている』という(のを注意する)よりは、もっと他に楽しいものがあるとか、こういったことも経験してみたらどうかという提案をしてあげることができればそれは素晴らしいことだと思います。」 「もったいないと思いますけどね。色々な教育の仕方があるので、各家庭の方針それぞれですけれども。例えば映画を見るのはダメですとか、僕が子供の頃、『映画館に行くのは不良のやることだ』という言われ方をした時代もあったみたいで。時代によって何かを気にすることは常にあったことだと思う。」 ◆親が理解せずに拒絶してしまうことが根底にある   ー理由としてはどんなことがあるのでしょうか 「親の世代にはなかったけれど、子供の世代に生まれた楽しいものを親が理解せずに『気持ちが悪い』とか『得体がしれない』から拒絶させてしまうことが根底にある。だから子供の世代に生まれた何か新しいものは、まず親が体験してみて、良いものか悪いものかを判断した上で与えるということが大事だと思う。ゲームをやってみて面白かった、だから渡してみる。という形でやるのは良いと思う。」   ◆ゲームにも良いものと悪いものがある。それは本だって同じ。   「なんでもそうなのですが、本を読むなと言われても『は?』と思うじゃないですか。本にも良いものも悪いものもある。ゲームをやるな、というのは、ゲームにも良いものと悪いものがあるということをわかっていないからだと思う。その良し悪しをまず理解した上で、どういうゲームなら良い、どういう遊び方なら良いというのを提案してあげることが大事だと思います。」   浜村氏の「ゲームってなんだ」 未だに飽きない。   ー浜村さんにとってゲームとはなんでしょうか 「僕が社会に出るときに生まれてきた産業としてすごく未来を感じたのが、ゲームです。これからどんどんエンターテインメントとして面白くなっていくと感じました。ある意味これを生業にしていたい、メディアとしてこれを追っかけたいという想いがあり、未だに飽きないですね。」 ー中高生に向けてメッセージをお願いします 「ゲームというのはピンからキリまで、それこそローエンドからハイエンドまですごいたくさんあるので、人に応じてやってみれば良いと思う。奥が深くてとてもおもしろい世界なので、日常の生活に、学業に支障のないくらいに色々なものを体験してみると良いと思います」   (番外編) 闘会議からも、ゲームの盛り上がりが見えてくる? ー闘会議というゲームに特化したイベントができたが、どういう経緯だったのでしょうか 「ニコニコ超会議の中で、ゲーム実況やゲーム大会などが盛り上がってきて、コンテンツとしてもっと増やしたいという状況になりました。だったら別に開催しましょう、ということで、スピンアウトのような形で始まりました。」 ー闘会議の開催はゲームの需要が高まっていることを表しているのか 「ニコニコのユーザーにとって需要が高まっているということですね。ニコニコ生放送の半分近くがゲーム実況になったりしている。それだけ盛り上がってきたということですね。」   (終)
.kangaeru {display:none;} Mediums特集企画「ゲームってなんだ」 4月になり受験が終わって新しい学校に入り気が緩んでいる人もいるのではないだろうか。もしかすると中には既にゲームに依存してしまって課題が手につかない、という人もいるのかもしれない。私たちにとってゲームの問題はいつの時代も避けては通れないものだ。 そこで「ゲームってなんだ」をスローガンに、専門家へのインタビューを通じてゲームについて考えていく。 ・ CESA(一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会)は昨年、設立から20周年を迎えた。昨年はドラゴンクエストが30周年、そして今年はファイナルファンタジーが30周年を迎える。 ゲームは私たち中高生の日常にも深く根付いているものだが、それは私たちが生まれるよりも遥か前から長い時間をかけて試行錯誤が繰り返されたからこそだ。 今回は、ゲーム総合誌『週刊ファミ通』の編集長を経て、現在はファミ通グループ代表を務める、カドカワ株式会社 取締役の浜村弘一氏に話を伺った。 浜村氏はゲーム黎明期から第一線で動向を見てこられた方で、私たちとはまた180度違った目線で物事を教えてくれることだろう。     - 第一週 -   ゲームの変化について聞くと ゲームは「素晴らしいもの」だとすぐにわかった   ーゲームが好きになったきっかけは 「大学生の頃にゲームが登場して、その時初めて『素晴らしいもの』だな、とわかったことがきっかけですね。」 ーファミ通に関わったきっかけはなんだったのでしょう? 「アスキーの『LOGiN』というゲーム関係の雑誌に入ろうと思って。そこから創刊されたのが『ファミコン通信』(現:『週刊ファミ通』)。当時、ゲームはただの玩具と思われていたのが、段々と任天堂以外からソフトを作る人が増えてきて、産業規模に大きくなってきて。そこで出てきたいくつかのゲーム雑誌の一つが、『ファミコン通信』でした。」   ◆ファミコン時代、パッと見てわからないものを脳内補正していく、逆にそこが面白かった   ーファミコンと今のゲームを比べた時に、ファミコンの方が良かったと思う点はありますか? 「表現力の低さがむしろ良かったと思う。これを森と思え、人と思え、城と思え……みたいな。表現能力が低いので、パッと見てわからないものを自分でこんな風に感じましょう、と、脳内補正していく。物語なんかも文字が少なくて、こういう風に妄想していきましょうと補正していく中で、ユーザーに任せられる部分が非常に大きかった。そこが逆に面白かったんじゃないかな。」   ー昔は外で遊んでいたのが、ゲームで遊ぶようになり、最近ではオンラインで遊ぶように変わってきたと思うのですが、その背景にはどんなことがあるのでしょうか 「ゲームってエンターテインメントなので、漫画もそうだし小説もそうなんだけど、常に新しい刺激を求めて作っていかないと飽きられてしまう。例えば映画というメディアは昔モノクロだったのが、音がついて、色がついて、CGが使われて、どんどん進化していった。 (ゲームも)最初は2Dだったところが、グラフィック能力が上がって綺麗になって、3Dになって、今度はオンラインに繋がるのが当たり前になってっていう技術の進化の中でどんどんと面白い刺激を入れていった。」   ◆ユーザーに託される部分が大きくなった   ー今では”ゲームを作る”ゲームは注目されていますが 「ユーザーに託される部分が大きくなったと思いますね。もともとマインクラフトが始まって、動画サイトにそれを投稿してみんなで楽しむという文化が生まれたからできたゲーム性だと思いますね。」 ーなるほど。では、マインクラフトについてどう思われますか 「新しい面白さがあると思いますよ。昔はできなかった、みんなに作ったものを見せて表現するというのが、全部オンラインに繋がって動画サイトでモノを見せる・発表することができるようになって、初めてできたゲームの文化だと思う。技術の進化がある度に、ゲーム機であったり周りの環境も含めて、その度に新しい遊びが提案されてきました。マインクラフトもその一つだと思いますね。」   ◆VRはゲームにこだわらなくて良い   ー近頃のVRを使ったゲームについてはどう思われますか 「VRというのは今ここにないものを現実であるかのように感じる、ということで、ゲーム性が無くても良いんです。例えばコンサート会場があって、そこでアイドルがライブをやって、それをそのままVR端末で見ているだけでも良い。”ゲーム”にこだわらなくても、全てに使うことができるものだと思います。」   ◆『これはゲームだ』と言えばそれはゲーム   ーゲームはこれからどのような進化を求めていってると思いますか 「色々なコンテンツと融合していくと思います。何をもってゲームと言うかも、言った人が『これはゲームだ』と言えばそれはゲームになり、ゲームのVRとそれ以外のVRの差というのはどんどん無くなってくると思う。」 「『リアルにある楽しいもので、モニターで表現できるものは全てゲームと言いましょう』という任天堂の宮本さんがおっしゃった言葉があるのですが、それと同じで楽しいと感じられるインタラクティブなものがあるのなら、それを今はゲームと呼べる範疇にないものも含めてゲームと呼んでしまえば良いじゃないかと思います」     続編『第2章:新しいものをわかっていない親、ゲームに関する教育方針について聞く』に続く。
Mediums特集企画「ゲームってなんだ」 4月になり受験が終わって新しい学校に入り気が緩んでいる人もいるのではないだろうか。もしかすると中には既にゲームに依存してしまって課題が手につかない、という人もいるのかもしれない。私たちにとってゲームの問題はいつの時代も避けては通れないものだ。 そこで「ゲームってなんだ」をスローガンに、専門家へのインタビューを通じてゲームについて考えていく。   ゲームという存在は親の目線・教育現場の立場から見たらどうなのだろうか。1回目の今回は、教育評論家で法政大学教授の尾木直樹氏に話を伺った。 (インタビューで教育について語る尾木直樹氏) 「ゲームについてはどう思っているのか」 ー現代におけるゲームについてどう思われますか 「『ゲームを使って疑似体験していくことで想像力を豊かにする』などと言われているが、それは全然違うと思います。ゲームは全てプログラミングされ、作られたもの。そこで遊ばされているだけであって、それで喜んでいるようでは話にならないと思う。それは大人のごまかしにすぎない。」 ーでは逆に良い点はあると思われますか 「かろうじて『空間認識能力』が高まるのではないかと言われているが、日常生活の中や、あるいは自然体験など、そこでも高まる。だから、はっきり言ってゲームはいらない。」 「親は私たち(子供)にゲームを与える? or 与えない?」 ー小さい頃からゲーム機を持たせる親が多くなっていますね。持たせないという選択もあると思うのですが 「日本の親は主体性が全くない。それはゲームに限ったことではなく、スマホを持たせるのも同じで、友達がいなくなるとか、遊んでもらえない、連絡が取れなくなる、うちの子かわいそうだというので小学生から(スマホを)持たせている。僕の経験上、スマホを持ってないことで本当に友達がいなくて困っているという人には会ったことがない。それは親が勝手に不安なだけで、うちは『持たせない』というのは大いにありだと思う。それを貫くことができないというのは、親が自立できていない証拠。しっかりして!と言いたいですよね。」 ーちなみに尾木さんのご家庭では、ゲームについてどのような方針だったのですか 「自分の子どもが小さかった時、うちは絶対にゲームは買わないって決めていた。そうすると子どもから『お父さん、みんなと遊べなくなる』とか色々言われたが、『友達のところへ行って遊べばいいでしょ?』と言っていた。様子をずっと見ていたが、友達のところへ行っていつもやらせてもらっていた。家でやれないから全然上達しない、遊べない、と(愚痴を)こぼしていましたが、それが決定的な弱点になったかというと、そうでもない。ないならないでやっていける。」 (警鐘を鳴らす時はやはり真剣な面持ちだ) 「ゲームを奪えば良いのではない」 ー"ゲームを与えない"という選択をした際に気をつけることはありますか 「ゲームはよくないと尾木ママが言っているから買い与えない、とか取り上げちゃう、というのは良くない。大事なことはゲームを奪えばいいのではなく、ゲームに代わる充実した生活とか楽しい遊びとかがちゃんといっぱいあることがとても大切。」 ーゲーム依存が問題になっていますが、先ほどあった"生活"との関係はあるのでしょうか 「携帯依存になる子とならない子、その差が面白い。以前法政大学の尾木ゼミで調査した際、『親が好き』と言った人で携帯依存になっている人はものすごく少ないが、『親が嫌い』だと言った人はほぼ携帯依存状態にあった。これはゲームとも同じで、家庭が面白くないとか、無理やり塾に行かされていたりしていると、ゲームにどんどん引き込まれていって依存状態になる。そしてますます止められなくなる。」   「ではゲームをどう使っていけば良いのか? キーワードは『充電』⁈」 ーゲームをうまく使っていく上で重要なことはありますか 「ルールを親子で決めるということがすごく重要だと思います。」 ールールですか。ルールを作っている家庭は多いと思いますが、実際問題難しいところも多いと思います。どうすれば良いのでしょうか。 「僕が聞いた中でいいと思った例としては、ゲーム機の充電を週に1回などと決める。そうするとどれくらい使えば充電が切れるかわかるようになるから、月曜日はやらないけど火曜日は1時間やろうとか、毎日1時間だけなら充電が持つ、とかが見えてくる。そうすると自分で管理できる。やる時間を1時間と決めたところで途中で止められるわけがないじゃない、一番いいところに来てるのに(笑) そういう意味では、「充電」というのはひとつの強力な武器になるみたい。」 ーこういったゲームの使い方なら良いんじゃないか、みたいのはありますか 「家族の楽しみが増える形でゲームを使っていくのなら、大いにいいと思う。あとはストレスを発散したり、娯楽にちゃんと役に立つような使い方。「ゲームに使われてしまわない」(重要なのは)ここだと思う。」 ー中高生という成長期の中で、私たちはどのようにゲームを使っていけば良いのでしょうか 「中高生時代は、友達ともっと遊んで欲しいし、読書をしたり、部活をやったりして欲しい。あくまでも(ゲームは)バーチャルの空間だし、生きているこの空間の関係を大事にして欲しいなと。そこが大事にできている人であればゲームに依存していかないと思う。皆さんにはそれを大事にできる力をつけて欲しい。」 (インタビュー中は笑みもこぼれた) 「意味を履き違えてしまうと大変」 ー中高生へメッセージをお願いします 「ゲームをやってはいけないとは思いませんが、実際の友達との遊びだったり語らいとか、読書の生活とか、部活だとか、そういう実生活の中を充実させるというのを第一優先にして欲しい。そして息抜きとかレクリエーションだとかで、ちょっと娯楽的にゲームをやってみる。ゲームの方が『主』ではなく『従』になる、中心的なのは実生活だという優位関係を壊さなければ、ゲームも大いにやっていいと思います。」 「そこのところを履き違えてしまうと大変なことになる。友達がいなくて虚しさを覚えると更にのめり込んでいってしまうから、気をつけてほしいなと思います。」 「ゲームに使われるな、ゲームは使え!」   (終)